作品概要

タイトル:魔法少女消耗戦線 another record -ちいさきものたちのゆめ-
サークル:metalogiq
販売価格:6380円
販売サイト:

「魔法少女消耗戦線 DeadΩAegis」とのパック販売「Cathedral Edition」の方が価格+特典的にお得。

魔法少女消耗戦線 −Cathedral Edition− フルボイス版

全体を通して

おもろ。
ファンディスクというより本編の補完と言った方が適切かもしれない。本編未プレイだとチンプンカンプンです。

前作を知っている前提でレビューするので、必ず先に本編をクリアしてください。

ネタバレは極力伏せてますが、全力で楽しみたい人も見ないでください。

で、レビューに入るわけですが、前作ファンはマジでやった方が良い。
前作にはないもう1つのエンディングがとにかく鳥肌。感動した。

本編で知りたかったストーリーも読めるので、前作と本作で1つの作品と言っても過言ではない。
みのりやイリューシャ、七虹もしっかり活躍するのでご安心を。バーゲンホルム・光臣はいないけどままええわ。

一方で完膚なきまでのエンドで寂しさもあります。彼女らもやっと休めるんやなって。

6つの短編で構成される物語

正確に言うともう3つありますが、あまりにも短いので割愛。

  • 本編で語られなかった物語
  • パラレルワールド
  • ifストーリー

この3つで構成されています。パラレルワールド以外は満足感が高かったです。
1つずつ概要を説明していきましょう。

アリシャ・オラオンは死んだ

時系列
  • 飯塚みのりが戦闘している時期

本編は飯塚みのりの部隊が中心で、それ以外の魔法少女はほとんど描写されていません。
この話では、その部分を補完する形になります。

本編と関係ない部分なので、「ああ、そういうことだったのか」みたいなファンディスク特有の満足感はありません。

あくまで本編とリンクしない1つの物語として見た方が良いかもしれない。

男達の扱いを熟知し、快楽を提供するアリシャ。
それを軽蔑する部隊員との軋轢が生じます。それでもアリシャは気にも留めませんでした。

しかし、部隊員の死をきっかけに現実が変容します。

「死んだ」とタイトルにある通り死にますが、ただ死ぬのではない。本人の強い意思があった。

アリシャと別部隊のキバキがキーマンでアリシャとの絡みが良いんだよね。
あの腐った空間の中で最後まで自分を持っていたのも素晴らしい。かっこいいよ、ほんとに。

續・月軌道会戦

時系列
  • リゼット達が活躍していた時代の物語
  • 月での勝利からカテドラル建設、秩序の崩壊まで

本ストーリーでは、なぜカテドラルは建造されたのか。なぜ女性軽視する現場になったのか。
そういった気になる部分を全て教えてくれます。

読み進めると分かりますが、とにかくキルケがサイコレズで彼女へのヘイトが天元突破します。

いやまあ同情する境遇ではあるんですよね。
自分だけ戦えずに男達には凌辱される。かわいそうではある。

ただ、リゼットへの執着が尋常じゃなく、そのために残雪を虐げるので同情心はふっとびます。

残雪は優しく高潔でリゼットに次ぐ戦闘力を誇るカテドラルにはなくてはならない存在。
が、リゼットと肩を並べている。その一点でキルケの憎しみを一身に受けます。

本編で語られていなかった残雪のあまりにも不遇な人生に泣ける。よく壊れなかったな。

熱の檻

時系列
  • 飯塚みのりが地球に帰還後、再びカテドラルに向かう時期
  • 本編では省略された残雪の軍施設からの脱出劇が明かされる

みんなの頼れるお姉さん。
単純な戦闘力こそリゼットに及びませんが、総合力で考えれば残雪は歴代最強の魔法少女と言えます。

自らを組織に明け渡し、そこから尋常じゃない性的拷問を受けていました。
本編では省略された残雪のその時が「熱の檻」で明かされます。

あまりにも可哀そう。彼女が何をしたって言うんだ。そんな憤りを感じてしまう。

ギリギリの所でとある人物の助力があり、自らの使命を思い出した彼女は組織の壊滅に成功しました。
魔法少女消耗戦の中でも特に辛い。そんな物語。

奈落

時系列
  • 飯塚みのりが初めてカテドラルに辿り着く前
  • イリューシャ・ペトロヴナのアイドル時代

底辺アイドルだったイリューシャの枕営業を描く作品。
想像以上にひどかったようで、むしろカテドラルに行って良かったという結論になるのが酷い。

メンバーを守るために身体を売るもその先の地獄に確実に心は壊れていたことでしょう。

ストーリー自体に起伏はなく、イリューシャファン以外はそんなでもないかな。

名探偵は事件を捜査しない

正直いらなかった。共感性羞恥がヤバい。

ギャグ全寄りの銀魂、かぐや様のシリアスパートを見せられるのと同じ感じ。
シリアス全振りなのを真逆にして寒くなった感がある。

地の文からギャグ風味だからね。まあ、やってみたら分かるよ。

ちいさきものたちの夢

前作で語られなかったもう1つの可能性。エンディング。
別名キニスン生存ルート。キニスン好きはそこでまず歓喜する。

人気キャラランキング5位、男性部門1位の彼の活躍は涙を禁じ得ません。

キルケに支配されている現実を受け止め、それ前提で作戦を組み立てる。
鉄の心を持ちつつも部下を最大限にねぎらう。上司にしたい人NO1。

これまでのエンドは少ない戦力での逆転劇でしたが、本ルートは最大戦力を擁した大規模決戦となります。
不穏分子を全て除去した人間軍はもはや無敵。隙はありません。

人間軍
  • 総司令:キニスン
  • 部隊長:イリューシャ
  • アタッカー:リゼット・みのり・キバキ
  • 遊撃:残雪
  • タンク:七虹
  • 決戦兵器:キルケ

敵も敵でここで負けたら終わりと言う認識の元、戦力をすべて投入します。

最高に熱く、消化不良感は一切ありません。個人的には一番好きなルートです。

バーゲンホルム・光臣と結ばれるルートは正直意味が分からなかったですからね。お前、別のルートだとゴミやったやんけと。

デンカレ最高!デンカレ最高!

わざわざ見出しにまでする必要ある?ある!
本作を盛り上げる最大の要素と言っても良い。

クライマックスシーンで流れると鳥肌が立ちすぎて涙まで出る。大好き。

次作もぜひ電気式華憐音楽集団でお願いしたい。頼む。本当に頼む。

エッチシーン

ストーリーを盛り上げるオマケと思っておいた方が良い。

装甲悪鬼村正ほどではないですが、テキストが短いので消化不良感はあります。

諦めレイプが中心

物語の性質上、生きるため、仲間を守るために身体を渡すシチュがメインとなります。

前作同様にエロシーンはダイジェストで流すことが多く、抜き目的だと後悔する。
そもそもCGも少ないですからね。半分は戦闘時のCGなので。

まあ、絵とシチュは良いんだけどね。あくまでストーリーを盛り上げる起爆剤と思いましょう。

欠損プレイあり

「熱の檻」では残雪の凌辱がありますが、全てが欠損プレイとなります。
クレイジーサイコレズ・キルケの攻撃で片腕・片足・片目が欠損しており、痛々しい凌辱を堪能できます。

まあ、僕は欠損苦手なので楽しめませんでしたが、そういうのが好きな人はいけるかな。

まとめ

最高に熱い魔法少女をもう一度あなたへ。
前作プレイ前提ですが、やって良かったと強く思った。

ていうか、キニスンが生きていたらこんなに安定すんだな。惚れるわ。

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