目次
作品概要
タイトル:アクロの咎 -Akuro No Toga-
サークル:フラクテイル
販売価格:1100円
販売サイト:
ストーリー
良いねえ。実に同人らしい。
作者の妄想を形にした作品。独創性に富んだ良作でした。
忌み子アクロが世界を救う物語
主人公はハーフエルフのアクロ。
混血である彼女は忌み子として迫害されており、同じくハーフエルフのラトスと静かに暮らしていました。
そんな折、人間族との戦争が本格化し、エルフは滅亡の危機に瀕します。
このままではエルフは滅びてしまう。でも、戦うのは怖い。
なら、死んでも良いハーフエルフを戦わせよう。そんなゲスな提案が可決されました。鬼か。
まあ、村長は多少は同情的でしたが、止めないあたり同じ穴の狢ですな。
大陸に散らばる部族の心をまとめて人間に対抗せよ
そんなアクロですが、各部族を一致団結させるために奔走することになります。
全ては人間族と戦うため。使者として1人で赴き、時には力で、時には人情で説き伏せます。そして、最後は世界を救うと。
この辺はレナリスサーガに通ずるものがあります。まあ、あちらは神まで出てくるので規模が段違いですが。
フィールドもそんなに広くないので、本作は小さな大陸の諍いって感じですかね。
軍事力を増やして他国に攻め入ると言った話もあるので、実際の世界はもっと広いのでしょう。
DQ形式の選択肢会話。性格はプレイヤーの想像の余地あり
DQというか幻想水滸伝方式の方が近い。二者択一のセリフで会話をしていきます。
選択肢のセリフは必要最低限なので、性格が定まっているわけではありません。
プレイヤーの裁量次第と言ったところでしょうか。この辺のシステムは同人エロゲーでは新鮮。
アクロをどんな人物にするのか。プレイしながら想像してみてください。
大どんでん返しこそないが、王道を突っ走った良ストーリー
起承転結がしっかりしており、違和感を持つことなくエンディングまでプレイできました。
まあ、そうなるよなと言うプレイヤーの考え通りに進んでくれます。
どんでん返しの無い気持ちの良い作品をしたい方にオススメ。
逆にストーリーにサプライズを求める方は不向きかもしれない。
ゲームシステム
これも何もかもが斬新。僕は好きだね。
シームレスな会話を楽しめる
RPGはNPCとの会話を楽しむものですが、人数が多いと段々と面倒になります。
その点を改善したシームレス会話システムが素晴らしい。
近づくとNPCのセリフが表示される仕組みで、話しかけると詳細な内容を聞けます。
話しかけないと無言な従来の会話システムと違って、賑やかな雰囲気になります。
こういった仕組みをクベルにも導入していますが、もっと増えたら良いですね。
ゼルダを意識したライフゲージにシンプルなACT
アクロの武器は剣と銃の2つ。
敵からの呼応激でハートゲージが4分の1ずつ削れる使用なので、接敵に注意して攻撃を繰り出しましょう。
回復アイテムが簡単に手に入るので難易度自体はやさしめですが、終盤の敵は動きがアクロバティック過ぎて回避困難なので、回復アイテム縛りだと難易度が跳ね上がります。
縛りプレイが好きな方はやってみると良いかもしれない。オススメはしない。
BGMが新鮮で耳心地が良い
数多くの同人エロゲーをした僕ですが、本作はどれも新鮮なBGMでした。
オリジナルか有償か無償か。それは分からないですが、なるべく音楽を被らせない工夫があったなと。
結構、音楽でマンネリを感じてやめることもおおいですからね。嬉しい配慮でした。
お金の価値がほとんどなく、敵を倒す旨味が無い
レベルアップの概念が無く、敵を倒してもお金しか手に入りません。
そのお金も回復アイテムか魔弾の購入にしか使わない上、そもそもデフレが酷くてお金を使い切るのは不可能に近いんですよね。
結果、無意味な大富豪となって終盤を迎えます。
装備アイテムもないですからね。この辺、もう少し買えるものがあればなあと。
アクロの成長が無く、カスタマイズも皆無
レベルアップもなければ、ステータスもない。初期状態でラスボスまで戦います。
ライフこそ増えますけどね。もう少しアクロを強くできればなあと。
せっかく衣装のバリエーションが多いのだから付加価値が欲しかった気もします。
ゼルダみたいに溶岩地帯は耐火性の装備みたいな。遊びがないんだよね。
エッチシーン
このサークルはセリフにオリジナリティを出そうとしていて好きなんですよね。
レイプ中はセリフがオートで進んでいまして非常に面白い。
また、繰り返しプレイを可能としていて、その場で何度もアクロを犯すことができます。無限レイプ地獄だぜ。
終わらないレイプをプレイヤーの主導で再現できる面白い試みでした。
難点として、自動でエロイベントが終わらないため若干の煩わしさも。この辺はプレイヤーの感じ方次第かもしれない。
ボリュームは価格以上の価値あり
シチュは1,100円のボリュームとしては多めで満足度は高かったです。レイプしかないのもグッド。風俗イベントでさえ嫌がってやってるからね。
ただ、エロテキストがどこか淡泊と言うか物足りなさを感じました。この辺もう少しボリュームが欲しかった気もする。
また、アクロが身体を売ることに抵抗ゼロなのもちょっと気になる。
とはいえ、淫乱と言うわけではなく、使命のためにしかたないと諦めている感じなので逆に良いかな。この辺は個人の感じ方次第ですね。
まとめ
処女作ながら可能性に溢れた良作。
もう少しヒロインのゲーム的な成長があれば良かったかなとは思いました。
後、忌み子という設定もあるので性奴隷ルートも欲しかったですね。
ラフィみたいに終わらない凌辱地獄とかね。たまんねえです。