
作品概要
タイトル:托卵の娘
サークル:太郎プロジェクト
販売価格:1,320円
販売サイト:
作品傾向
このサークルの作品を語る程の言語能力がない。それが本当に悔しい。
サークルの作品を普通の鬱NTR漫画と言って良いのか。抜けると簡単に言って良いのか。
愛とはなんぞや。不幸とはなんぞや。読んでいる内に哲学者の気分に浸れました。
「托卵の娘」が処女作とは恐れ入った。とんでもない偉人が登場したもんだぜ…。
シナリオ
捨てられた夫とクズから産まれた忌み子

寝取られた妻が残したのは「托卵の娘」と「自分が主演の裏モノAV」でした。
そう、本作は寝取られた後のバッドエンドストーリー。残された夫の地獄の日々を描いているのです。
いっそ殺してしまえば楽になれたかもしれない。でも、できなかった。
彼が選んだのは実の娘として美羽に無償の愛を注ぐことでした。
壊れた心を必死にかき集め、托卵の娘で接着する。そんなハリボテの心で彼は生き続けます。
読んでいて何度も吐きそうになりました。構成力がやばいんだって。天才だよ。
だって、途中までは本当に幸せそうだもん。
娘を旅行に連れて行ったり入学式に参加したり料理を教えたり。
そのかいもあり、娘は順調に成長。部活動に励み、彼氏も作り、料理も上手くなっていきます。
娘の成長に充実を感じる様子は紛れもない父親でしょう。疑いようがありません。
それでも結局は托卵の娘。今でも視聴する妻の裏モノAVを美羽と見間違えるほど彼のメンタルはギリギリでした。
いや、美羽は大事な娘だ。興奮するわけがないし、犯して良いはずがない。
あの子には俺しかいないんだ。そうやって何とか耐え続けます。
壊れた父と壊れた娘。幸せな生活は崩壊する

しかし、一度でも妻と娘を誤認してしまえば、おしまいでした。
部屋中に盗撮カメラをしかけて、美羽の私生活でオナニーを始めます。
もう妻の裏モノAVは必要ありませんでした。美羽だけで事足りたのです。
父親としては完全に壊れています。もう修復のしようがありません。
一方で美羽も心に大きなキズを付けられていました。
そして、消えないキズが父親からのレイプで悪化。治療不可能な状態に陥ります。
托卵の娘に人並みの幸せなど来ない。作者はなんて残酷なリアルを突きつけるのでしょうか。
これは果たしてバッドエンドなのか
「父親だったモノ」と「娘だったモノ」。その果てに何があるのか。
どうあがいてもハッピーエンドにはなりませんが、一方でバッドエンドかどうかも議論の余地はあります。
ラストの4ページがすっごいんだ。特に2人の表情の違いが面白い。色々と考察がはかどりますわ。
これはもう読んでもらうしかありませんが、父娘ではない何かとして新たな幸せを掴めるかもしれません。
まあ、2人とも壊れてるけどね。それはもう木端微塵にね。
エッチシーン

寝取られエッチとしてはイマイチ。
何しろすでに終わっていますので、裏モノAVもダイジェストで流れるのみで喪失感は味わえません。
一方で近親相姦レイプとしては良い感じ。壊れた父娘のまぐわいがエッチでした。
とはいえ、がっつり抜けはしません。レイプシーンのページも少なく物足りない。
シナリオをより鬱にするための起爆剤といった内容でした。うおお、抜くぞーで読む作品じゃないです。
あくまで壊れた父と娘の結末を描いた物語と思った方が良いでしょう。エロはオマケ。
まとめ
寝取られた男のその後を描いた意欲作。
父親と娘が本当に善人過ぎて、心が掻きむしられました。
大事なのは血じゃなくて環境なんやなって。まあ、最後にぶっ壊れたけど。